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■専門家インタビュー

2021/11/27

元国税の税理士に寄せられる相談とは? 税務調査についても聞いてみました!

今回は、元国税職員で、財務省で勤務されていたこともある早河英太税理士事務所代表の早河英太さんに「元国税の税理士ならではの相談」について伺いました。


士業の方が相談に来ることもあるとのことで、専門家が相談する内容って気になりませんか!?

ここだけの特別なインタビューですので、ぜひご覧ください!

早河英太税理士事務所HP
早河英太税理士事務所紹介ページ

聞き手: 早河さんの元にご相談に来る方はある程度の財産をお持ちの方や経営者の方が多いとのことですが、他にはどんな方がいらっしゃいますか?
元国税職員ならではのお話がもしあれば是非お聞かせください。

早河さん:これというほどの話は特にないですが(笑)、国税出身の税理士ということで、それを期待して来られる方はたまにいらっしゃいますね。

聞き手:というと、国税が絡んでいる相談を持ち込まれる方と解釈してもよろしいでしょうか?

早河さん:というよりも、国税出身の税理士のほうが手堅いアドバイスを貰えるだろうと期待されているイメージです。
事実関係がある程度把握できていて、それに対してどう税法を当てはめるかという部分については、税務署側の思考過程が気になったりもするようです。
ただ個人的には、国税出身者でなくても、相続税に詳しい税理士先生は結構いらっしゃると思います。
「国税が絡んでいる相談」つまり税務調査という意味では、納税者様ご本人よりも、その担当税理士さんからご相談を受けることがあります。
税務調査にどう対応すれば良いのか、今後どう終着しそうか、といったご相談が多いです。

聞き手: それは本当国税にいた人にしか聞けませんね。

早河さん:相続税にあまり詳しくない税理士さんはもちろんですが、詳しくても相続税の税務調査には不慣れな税理士さんもおられるようです。
法令解釈の仕方に不安を感じておられるケースのほか、解釈の前提となる事実関係をしっかり整理できていないケースもたまに見受けられます。

聞き手:なるほど、そうですか。ちなみに、言える範囲でいいのですが、どういった所を税務調査では見るんですか?

早河さん:国税にいた当時の内部情報は、退職後も口外できないルールになっているんです。
ただ、国税庁が毎年報道発表する税務調査事績を前提に申し上げますと、例年、申告漏れ相続財産の金額が最も多いのは「現金・預貯金等」で、概ね3~4割とされています。つまり、税務署側はお金の流れをかなり見ている、ということが読み取れます。
相続税においては、お金の流れの事前確認が不十分だと申告漏れに繋がる可能性が高く、逆の言い方をすれば、お金の流れさえしっかり押さえておけば、かなりの割合の追徴課税リスクを減らすことに繋がります。

聞き手: お金の流れが特に重要なんですね。他士業の方からご相談を受けることもありますか?

早河さん:そうですね。他士業の先生からのご相談の場合は、その先生ご自身が既に何らか依頼を受けているケースが多いです。
そういったときは、遺言書や遺産分割協議書などの書類を既に作ってしまった後のことも結構多くて、士業の方も一般の方もそうですけど、ご相談は実行する前にされたほうが良いように思います。
何らか実行してしまっていると、私のほうではどうにもできないケースもありますし、結局ご負担になるのはお客様なので。

聞き手: 何事も早めの相談が一番なんですね。
税理士として仕事上、何か意識していることってあったりしますか?

早河さん:お客様の話を十分に伺ったうえで、その方の立場から色々な可能性を考えるようにしています。
その方の将来を真剣に考えたときにその提案は最善なのかということは常々思いますし、お客様や話し相手の立場に立つことは常に意識しています。

聞き手: やはり、手続きや判断などやり方によっては大分違う方向に進んでいくことになりますもんね。

早河さん:そうですね。なので私はまず自分自身が納得して伝えられる提案をするように心掛けています。
自分よりもお客様のほうが厳しい目を持っているはずなので、自分ですら納得できない内容をお客様が納得してくれるはずがない気がして、提案書がすごい量になることもあります。
無駄に多いとお客様のストレスに繋がる危惧もありますが・・。

聞き手:そのひたむきな誠実さが一般のお客様のみならず専門家の方からも一目置かれる理由なんだと思います。
実際にお一人おひとりとしっかり向き合われているんだと今お話していてもわかります。

早河さん: 私は「一目置かれる」ような税理士ではありませんが(笑)、この人に頼んで良かったと思って頂けるよう、自分なりに努力するようにはしています。
ただ、どうしても時間や労力がかかってしまうので、果たしてこれは効率的なのか、このままで良いのか、という疑問はよく感じます。
そうはいっても、やはり大事な選択をして頂くための作業なので、できるだけ丁寧にやっています。

聞き手: 丁寧さを求められるお客様にとっては早河さんみたいにしっかりと向き合ってくれる税理士さんはとっても嬉しいと思います。
今回は貴重なお話をありがとうございました。

早河さん:こんな感じのやり取りで良かったのでしょうか?(笑)
まとまりのない話で恐縮でしたが、こちらこそありがとうございました。

はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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