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■専門家インタビュー

2022/01/07

相続で揉めるポイントと対策について

今回は、弁護士法人本田総合事務所代表、本田隆慎さんにお話を聞いていきました。


「はじめての相続」だけの特別なインタビューです!
ぜひご覧ください!!


弁護士法人本田総合法律事務所紹介ページはこちら!


聞き手:相続で揉めるというのは、どういったケースがあるのでしょうか?

本田さん:いろいろありますが、最近多いケースとして、生前に預貯金を引き出して揉めるというケースがありますね。
例えばある姉弟がいて、姉がお父さんの介護をして5年間の間に預貯金の引き出しが毎月あったり、100万円の引き出しがあったりして、合計すると数千万円のお金が銀行口座から無くなっているというトラブルがありました。
弟は「この引き出したお金を返せ!」と姉に言っており、姉弟間で揉めていました。

聞き手:それは難しいトラブルですね。

本田さん:弟の立場だと姉が着服してるんじゃないかと思い、父に大きなお金が必要になるはずがないんだと主張していました。
しかし姉の立場は、弟はお父さんの介護に全く手を貸さず、どれぐらいお金が介護でかかるかも全然把握してなくて、後になって父のお金を着服したと言い出すのはあり得ないとお話していました。

聞き手:この場合はどうすれば揉めることがなかったのでしょうか?

本田さん:銀行から引き出したお金をどこにいくら使ったかをきちんと記録して、証拠を残しておけば揉めなかったかもしれません。
いくら介護中の親にお金が必要であっても、父親名義の口座のお金は、まだ父親の財産であって、自分の財産ではないので使い方がうやむやだと後から必ずトラブルになります。親のために使ったとしても、記録と証拠を残しておくことが必要になりますね。

聞き手:きちんと記録をしておくことで相手の主張の真偽が分かりますね。

本田さん:また、預貯金引き出しのトラブルに限らず、大事なのは家族や親戚のコミュニケーションです。
トラブルが起きるのは前提としてお互い何をしているか見えないことが火種です。

聞き手:なるほど。コミュニケーションをとるときに大切なことはなんですか?

本田さん: 一番大切なコミュニケーションは、親が生きている間に皆さんに相続についての見解を話しておくことです。
相談者と遺産相続の話をしていると、相談者の方は亡くなった親の思いを勝手に代弁し、揉めているお互いが相手のことを攻撃的だと勘違いして、「相手は親の気持ちを踏みにじっている」と主張します。
公正証書遺言を作のも良いですが、それよりも相続を考えている方は、生前にきちんと相続人を全員集めて、被相続人の口から遺産分割、家族、地域との関わり方を伝えておくだけで相続発生後の争いに繋がらないと思います。

聞き手:遺言書よりも生前のコミュニケーションの方が大切になるのですね!

本田さん:遺言書があっても想いが伝わってないとトラブルに繋がります。
例え遺言書があったとしても、想いを理解していない人たちは、相続のタイミングで、遺留分侵害額請求や遺言書無効確認という訴訟を起こすこともあります。
相続が発生すると生前よりもできることが少なくなります。親が子供に想いを伝えるという対策を生前から取り組んでください。

聞き手:相続で揉めると、家族が崩壊してしまうことが悲しいですね。

本田さん:相談者の中には、以前は普通の家族関係だったのに、相続が始まり揉めてしまったせいで、弁護士を通さないと家族と話もできないのは非常に悲しいとおっしゃる方がいらっしゃいました。
お亡くなりになった親も今の家族の現状を知ったら天国で悲しまれると思います。

聞き手:最後に相続に対して何かメッセージはありますか?

本田さん:争う相続が発生すると精神的な負担がかかります。
全然関係ない人と揉めている状況とは次元が違う負担です。争う相手が、小さい頃からずっと一緒に育ってきた家族だったり、仲良くしていた親戚だったりするので、お金のことで揉めるとなると大変です。
早い段階で弁護士に相談することによって、今後の見通しが理解できて少しでも心の負担が減っていくと思います。

聞き手:弁護士に相談するとどういうことが分かりますか?

本田さん:今後の相続の手続きをする中で、できること・できないことが明確に分かります。
また解決までに要する期間が分かると少しは気持ちも楽になって日常生活や仕事に精力を注げるようになります。遺産相続のご心労で、普通の仕事や日常生活にも悪い影響が及ばないように少しでも早めにご相談いただければと思います。
最近のお客様で「既に遺産分割協議書に判子を押してしまった。」と相談に来た方がいました。
判子を押した後では弁護士に相談してもどうすることもできません。どれだけ不当な内容の協議書であっても、判子を押せば、基本的には納得したことになってしまいます。
最低限書類に判子を押す前に、少しでも不当であると思ったら、弁護士に確認してください!

聞き手:ありがとうございました!



はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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