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■専門家インタビュー

2022/01/20

M&Aが企業にもたらすメリットとは?

今回は「NA税理士法人」代表の荒井正巳さんに「会計事務所の事業承継、そして一般の事業会社の事業承継」について聞いてきました。


M&Aを活用するメリット、そして一般的な企業の事業継承の四つのパターンについて詳しくお伺いしていきます。ここだけの特別なインタビューですので、ぜひご覧ください。


NA税理士法人紹介ページはこちら!


聞き手:こんにちは。お忙しい中ありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。

荒井さん:よろしくお願いします。

聞き手:まずは会計事務所の事業承継についてお話しいただけますか?

荒井さん:会計事務所の事業継承は、実績として5、6回やっています。私たちの業界は自由業ですので、健康であれば何歳まででも仕事ができるという非常に平均年齢の高い業界です。その反面、最近はDXの問題や税法改正が頻繁にあるので、ご高齢の先生方はそれについていけなくなっちゃうんです。そうすると、お客様が不安に思うんですね。
それで、ご自分の体調であったりとか、お客様の様子を考えて、ここまでと線引きを決める方が今、M&Aという形で増えてきている感じになります。

私としてはM&Aが事務所の成長戦略の一つであり、お客様のサービス向上という意味で積極的に取り組んでいます。M&AによってDXや人材育成にも投資ができるので、より経営が安定することを期待できます。

本当にありがたいことに「NA税理士法人」は、中小、零細企業のたくさんの経営者の方から信頼をいただいております。そういうお客様の信頼関係をうまく引き継いで、引き継いだお客様にも安心していただきたいと思っています。

税理士法人として活動している若い税理士もたくさんいますので、まい進していきたいですし、より良いサービス、時代に合わせたサービスを提供して、お客様にますます繁栄していっていただきたいなと思います。
お客様の繁栄とともに自分たちも成長していきたいと考えております。

聞き手:現代のDXの流れに乗るためには若い税理士の方のお力も必要ですし、ベテランの税理士さんが築き上げた信頼関係も不可欠ですので、その二つをつなげていくことが大切なんですね。

荒井さん:そうですね。

聞き手:次に、一般の事業会社の事業継承についてのお話をお願いいたします。

荒井さん:一般の事業会社の場合ですと、四つのパターンがあります。家庭内承継、社内の従業員が後継者になる、外部からの後継者の招聘、事業売却です。

まず一つ目のパターンが家庭内承継です。
どの業種でも一般的だとは思うんですが、中小、零細企業のお父さんお母さんが苦労しているのを見ているとなかなか継ぎたいと思わなかったり、こんな大変な仕事を継がなくてもいいよとか、お勤めしたほうが楽だからという経営者の方がいらっしゃったりします。
家庭内承継は本来であればしっくりくるんですけど、なかなか成り立たないケースもあるんです。親子で仕事をしていたけど、うまくいかなくて子どもが飛び出ちゃったケースもたくさん見ています。親子ゆえに難しい部分もあるようです。

聞き手:意外にすんなりいかないということですか?

荒井さん:そうなんです。
子どもさんが駄目だといったときに、社内の従業員が後継者になる二つ目のパターンですが、借入金の保証というのが大きな問題になります。後継者候補の方のご家族が借入金を保証しなきゃいけなくなります。数千万、場合によっては億単位の借入金の承継というと、ご家族の方、特に奥さんから強い反対に遇うというケースが見受けられます。

聞き手:負担になりますもんね。

荒井さん:あと、経営者のマインドになれるかですよね。
従業員と経営者は近いようで深い溝があり、決して交わることのない部分というのがあると言われています。
私も開業するときに、ある先輩から「近いようでいて決して埋まらない溝があるんだから、おまえも気を付けるんだよ」というアドバイスをいただきました。
そういったところもあって、社内の後継者というのもなかなか難しいんです。

聞き手:一般の社員が明日から社長になると責任が重くなるわけですから、よほどの覚悟が必要ですね。

荒井さん:三つ目のパターンで外部からの後継者の招聘というのも、その人の人柄が良くないと難しいです。最初は良くても一緒にやるうちにお互いに粗が見えてくるケースもあって、なかなかまとまりにくいというところで、四つ目のパターンのM&Aという形で事業を売却する話になることがあります。

M&Aの仲介会社に聞くと、売り手企業よりも買い手企業のほうが多いと言うんです。成長を目指している経営者の方は、こういう時期でも積極的に新たな事業を買っていきます。
私もそうでしたけど、お客様の獲得プラス、人材の獲得になるからです。時間を買うことにもなると思います。お金のやりとりが発生するんですけども、M&Aで一足飛びに人材育成まで進むことができます。

長い時間かけてずっと育ててきた事業は、お客様にとって家族や子どもさんと一緒だと私は思っています。
後継者が見つからない愛着のある事業を生かすことと、長年一緒に汗を流してきた従業員の皆さんに安心して仕事を引き続き頑張ってもらうためにもM&Aというのは一つの大きな選択肢だと思っています。
M&Aで二つの組織が一つになります。技術や営業の継承、そして雇用の維持という意味では、M&Aというのはとても良い制度だと私は思います。

聞き手:すごくためになるお話をありがとうございます。
最後に、御社の今後の目標や展望はございますか?

荒井さん:経営計画書を広めていきたいと思っています。
これは同業の大先輩が経営計画書を取り入れていて、私自身とてもいいなと思ったので、うちの事務所でも取り組んでいます。会社の方向性、社長が考えている方向性を一緒に働く人たちに知ってもらうためのツールであり、会社の目指す目標を明確にしたものなんです。中期の数字の目標など、いろいろな内容が書いてあります。
なかなかお客様に浸透していないので、これを広めていきたいなというのは、まず一つあります。

聞き手:本日はありがとうございました。

荒井さん:こちらこそ、ありがとうございました。


はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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