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■専門家インタビュー

2021/11/26

リバースモーゲージとはどんなもの!?その仕組みを専門家が解説!!

今回はリバースモーゲージについて、東京スター銀行でリバースモーゲージに携わり、現在一般社団法人かぶきライフサポートで理事・ファイナンシャルプランナーとしてライフサポートに従事している吉岡雅之さんにお話を伺ってきました!


YouTubeでの解説動画もありますので、併せてご覧ください!!

一般社団法人かぶきライフサポート紹介ページはこちら

一般社団法人かぶきライフサポート対談インタビュー


聞き手: こんにちは!よろしくお願いいたします。
この記事を見る方は一般社団法人かぶきライフサポートのYouTubeを見てからの方、もしくはこれから見る方もいるかと思うので、リバースモーゲージとはどんなものか、どういったことができるのかについてお聞きしていこうと思います。

吉岡さん:リバースモーゲージというのは、シニア向けの不動産担保ローンのことです。
銀行によってローンのスタート年齢は55歳、60歳、70歳と違いはありますが、定年退職して年金だけの生活の方が、何かお金が必要になったときに、自宅を担保にしてお金を借りることが出来るものです。

聞き手:シニアの方のお金が必要になるというのは、高齢者住宅に入るため、生活していくための資金といった理由が多いのでしょうか?

吉岡さん:高齢者住宅に入られる方は80歳以上の方が多いです。初期費用は何百万円、高いところだと何千万円とかかります。手元に大きな額の貯金がある方も多くないと思います。
そういう方がいきなり高齢者住宅に入らなければいけないとき、不動産も急には売ることができません。
なので、リバースモーゲージという手段でお金を借りることで、とりあえず引っ越しをすることができます。

聞き手:そうなんですね。高齢者住宅へ入居するにあたって、リバースモーゲージを使う方にはどんなパターンがあるのですか?

吉岡さん:色々とありますね。例えば、身体は健康だけど、ご飯を作るのが難しい方。
自宅の荷物をすべて高齢者住宅へ持っていくのは物理的に難しいので、そういった方は、生活は高齢者住宅、荷物は自宅というパターンもあります。
自宅を残して、高齢者住宅に入るとなると少しお金がかさんできますが、余裕のある方ですと不動産売却しないでおくこともできます。
また、「生活は高齢者住宅、荷物は自宅」で過ごして1年くらい経って、もう高齢者住宅での生活だけで十分だと判断した場合には、自宅を売ることもできます。

聞き手: 高齢者住宅と自宅を行き来するのも大変ですもんね。

吉岡さん:そうですね。他にも、例えば70代の方でお子様がすでに独立している方が、自宅をバリアフリーにしたとしても500万円~1000万円はかかりますし、階段もあるしもう自分たちにこの家は広すぎるからと、駅近のマンションに引っ越そうと考えたとします。
自宅を売却して駅近のマンションに移りたくても、そもそも自宅を売るのに時間がかかりますよね
だったら、駅近のマンションの価格が4000万円だった場合、2000万円手元にあれば、次に住む駅近のマンションを担保に2000万円借りて、今の自宅を売らずに引っ越しができます。
その後自宅を売却して、借りた2000万円を返すということもできます。
今はこういったことができる銀行が増えてきました。

聞き手:選択肢が色々広がりますね。

吉岡さん:他にも、住宅ローンが1000万円残っている65歳の方がいるとします。
月々の支払いは元本と利息を返済しなければいけないので約75000円です。ですが、定年退職して年金暮らしになると、月々の支払は中々大変ですよね。
1000万円も住宅ローンが残っていたら、あと10年~15年は利息と元本を払い続けなけなければいけないです。 ですが、そこでリバースモーゲージを使えば利息の返済のみなので、元本を払わなくても済みます。
どういうことかというと、リバースモーゲージを使うことで元本の1000万円を払う必要がなくなり、利息だけの支払いで済みます。月々の支払額も約25000円になります。
もし亡くなった時に仮に自宅が5000万円で売却できれば、1000万円の元本を返済しても4000万円は手元に残ります。そうすることで相続人にも迷惑はかかりません。
年金生活をしている方がわざわざ利息と元本を支払い続けなくてもいいと思えば、リバースモーゲージは有用です。

聞き手:どうしてもローンの契約は高齢になっても残ってしまう方がいるかと思うので、年金生活になったときにそういうことができると知っていれば大分生活が楽になりますね。

吉岡さん:はい。また、2017年に住宅金融支援機構の銀行との提携の仕組みができたので、よりニーズが増えました。
保険の機能を使って銀行の負担を減らすことで、よりリバースモーゲージの選択が広がってきたんです。
例えば、住宅ローンの借換で銀行からリバースモーゲージで2000万円借りたとします。シニアの方が亡くなって、その時の住宅の評価額が1900万円だった場合、100万円の不足金がでてきてしまいます。
しかしこの保険によって、その不足金は補うことができるようになったんです。すなわち、相続人が将来的に発生するかもしれない不足金の心配がなくなりました。

聞き手: 不足金の支払いの心配がなくなるのはいいですね。

吉岡さん:やはり契約してから亡くなるまで30年、40年と経てば評価額はどうしても下がってきてしまいますからね。銀行としてもこの保険機能のおかげでリスクが減ったからか、住宅金融支援機構と提携する銀行が増えました。
また、リバースモーゲージには実はお金の使い道を定めず、自由に使えるケースもあるんです。

聞き手: それは例えば旅行とかの資金にもできるということですか?

吉岡さん:その通りです。もちろん旅行や大学、大学院に入り直すための資金として使うことができます。自分のお小遣いやお孫さんのお小遣いに使う人もいます。
またシニアの問い合わせに関連して、相続の観点で少しお話をすると、資金の使い方自由の銀行であれば、相続税を納税するのに自宅等の不動産を売却しないでリバースモーゲージで資金を捻出することができるので、そのようなニーズのある方にもお使いいただけます。

聞き手:もしキャッシュの無い方がいた場合、相続の対策にリバースモーゲージを使えるのはいいですね。

吉岡さん:また、もし契約人が認知症になった場合の対策として、代理人特約も東京スター銀行とMUFGで使えるようになりました。契約時に将来シニアが認知症になった場合の代理人を決めておけば、その人に銀行での業務を代行してもらうことができます。

聞き手:シニアの方はやはり認知症になった場合の対策も考えていかないとですからね。

吉岡さん:はい。シニアの方だけではなくご家族も含めて元気なうちに将来のことを考えておくことが大事なことだと思います。ただリバースモーゲージでもこういった資金使途自由にできる銀行とできない銀行があるので商品内容に注意する必要があります。

聞き手:必ずしも自由に使えるものばかりではないのですね。

吉岡さん:先ほどご紹介した住宅金融支援機構との提携商品は住宅に関する使い方のみです。
最近CMが流れている「リ・バース60」のことです。支援機構と提携の銀行は住宅に絡んだ資金の使い方でないといけなくて、住宅ローンを返したり高齢者住宅へ移ったり、資金使途は住宅関連のみに限定されています。

聞き手:なんだか色々と選択肢があるのはいいのですが、それぞれの情報を調べるのはとても大変です。

吉岡さん:そうですよね。なので、一般社団法人かぶきライフサポートではそれらの情報をまとめて情報発信、またご相談に乗っています。
またどういったリバースモーゲージを選べばいいのかなどはYouTubeでも解説しています。

聞き手:それはとっても素敵ですね。

吉岡さん:はい。

聞き手:色々とお話を聞いてきましたが、吉岡さんはリバースモーゲージを考えている方に向けて何かメッセージなどはありますか?

吉岡さん:YouTubeでも話しているのですが、やはりリバースモーゲージとはどんなものかを理解して、自分がどんなことをしたいのかを明確にして選ぶ必要があります。
メリットもリスクもありますし、選択肢があるからこそ、自分にあった商品を選ぶ必要があります。
ただ、自分で全て調べるというのも難しいと思うので、そこは一般社団法人かぶきライフサポートにご連絡していただければ、お客様にあったリバースモーゲージのプランをご紹介できます。
皆様には、まずはYouTubeやこの記事を見て頂いて、その後リバースモーゲージを検討したいという方はぜひ一般社団法人かぶきライフサポートまでご連絡ください!

聞き手:銀行でリバースモーゲージに携わっていた吉岡さんだからこその豊富な知識と経験ですね。
本日はありがとうございました。

吉岡さん:こちらこそありがとうございました。
よかったらYouTubeも見てくださいね!


一般社団法人かぶきライフサポート紹介ページはこちら


はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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