今回は、東京都立川市にある相続専門税理士の鎌田健吾さんに、これまでのご経験の中から、これだけはやっておいたほうがいいことについてお話を伺ってきました。

「はじめての相続」だけの特別なインタビューです。
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聞き手：相続についてお客様と接して、思われたことや感じたことはありますか？

鎌田さん：色々なケースを見てきましたが、中でも事前に孫の養子縁組をしておいた方がよかったのでは？ということがありました。

聞き手：孫の養子縁組ですか。どういう効果が期待できるのでしょうか？

鎌田さん：最近は一人っ子の相続人が結構いらっしゃいます。このようなケースに関しては、基礎控除ができるのは1人当たり600万円です。
通常、養子縁組を行うことによって1人分は、法定相続人として計算できるので、600万円基礎控除が増えます。
相続人が1人で少なかったとしても、税金が抑えられるメリットがありますね。
お孫さんに遺産を分け与えても構わないという場合は、事前に養子縁組をしておいた方が良いですね。

聞き手：なるほど。そうなると養子縁組だけでなく、遺言も有効な手段になってきますか？

鎌田さん：遺言も有効です。
「公正証書遺言」という役場で公証人に作ってもらう遺言書が絶大な力があります。ただ、公正証書遺言の力が強いこともあって良い目を見る人もいれば、悪い目に遭う方がいます。

聞き手：ちゃんと作ったのに悪い目をみてしまうこともあるんですか！？

鎌田さん：そうですね。
例えば認知症になりそうな高齢な方を連れて、公正証書遺言を作った人がいるとします。
公正証書遺言を作った側の相続人は内容も理解していますが、逆に他の相続人の中には、公正証書遺言を作ったことや内容を知らず遺産をもらえない方もいらっしゃいます。

聞き手：公正証書遺言の力が絶大で、揉めるきっかけになることもあるのですね。

鎌田さん：はい。遺産をもらえない方は、「こんなインチキな遺言認められない」と言って戦う姿勢を見せますが、勝てる可能性は低いです。
「経済的な面からは、遺留分だけもらったほうが今後のためです」とアドバイスをする場合もあります。

聞き手：そうなんですね！揉めると弁護士への依頼など経済的、精神的負担が大きくなりますね。

鎌田さん：また遺言を書くお年寄りは筆圧が弱くなり自分で書くの難しいかと思います。
公正証書であれば公証人が書類作成しますので、問題ないかと思います。公証人は元弁護士や元裁判官が担当しています。
相続で守りたい部分がある方は公正証書遺言の作成をおすすめします。

聞き手：分かりました。公正証書遺言での対策が一番安心ですね。本日はありがとうございました。



はじめての相続編集部
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