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■専門家インタビュー

2022/01/20

「遺言書+死後事務委任契約」、そして終末期医療を想像することの重要性

今回は、川田行政書士事務所の川田順一さんにお話をお聞きしました。


川田さんは地域包括支援センターやケアマネージャーから信頼されているからこそ、相続に関する提案の幅が広がったそうです。 遺言書と同じくらい大切な「死後事務委任契約」とは、どんなものなのでしょうか?

終活を始めてみたいけれど、具体的にどんなことをすれば良いのか分からないという方も、ぜひ参考にしてみてください。


川田行政書士事務所紹介ページはこちら!


聞き手:こんにちは。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

川田さん:はい。よろしくお願いします。

聞き手:川田さんは、行政書士としてだけではなく、地域の福祉活動にも参加されていらっしゃるんですよね。

川田さん:はい。今は民生委員として福祉活動にも参加しています。2025年問題なんかもありますけど、高齢化が進み、介護保険の財政が膨張して国家財政も危うくなるような状況の中で、どのように高齢者の方に手を差し伸べたら良いのかというのは非常に難しいところですね。最近は、終活というテーマで講演の依頼をいただくことも増えました。

聞き手:終活について講演されるときは、どのようなことをお話しされるんですか?

川田さん:成年後見制度や遺言書、住まいの問題や墓地埋葬のこと、それから相続税の節税についてなど、9つぐらいのテーマに分けてお話ししています。成年後見ですと、認知症などで判断能力が不十分な方が利用できる法定後見制度、そして、将来的に判断能力が低下したときに備えて事前に準備しておく任意後見制度について説明しています。

死後のことに関しては、「こういうふうにしてほしい」という意思をできるだけ詳細に遺すために、遺言書に加えて死後事務委任契約もおすすめすることがあります。遺言書でできることは法律で定められていて、遺産の承継先を決めておくこと等はできますが、それ以外のことに関しては例え遺言書に書いてあっても強制力がないんです。

ですが死後事務委任契約として遺しておくと、葬儀の場所や埋葬の方法、生前暮らしていた自宅内の片づけなどの死後事務手続き全般に関することを自由に決めておくことができますし、相続人が「こうしたい」と言っても、亡くなった方と受任者との契約が優先されるんです。だからこそ、遺言書と死後事務委任契約の2つを準備して備えておくことが重要です。

聞き手:遺言書に比べると死後事務委任契約はご存じない方も多いと思いますが、遺言書でカバーできない部分も補えるという点では欠かせないものなんですね。

川田さん:そうですね。それともう一つ、尊厳死などの終末期医療の問題についてもお伝えしています。どこまで医療行為をするのか、延命措置がいるかいらないかという判断は非常に迷うところだと思います。

日本では安楽死が認められていないことから、一旦延命措置を始めると途中でやめることができないので、延命措置をやるかやらないかを事前に決めておかないと、後々困ったことになる場合があります。実際に相談に来られる方にも、任意後見契約をされたり、遺言を書いたりする心構えがおありの方には、終末期医療をどのように希望されるのかという意思を書面で遺すことをおすすめしています。

聞き手:なるほど。相続単体ではなく、福祉や医療の面とも掛け合わせてアドバイスをされていらっしゃるんですね。終末期医療の延命措置に関しては、実際に病院で判断を迫られてから考え始める方も少なくないと思うので、あらかじめ想像しておくことの重要性を知ることができました。
大変興味深いお話でした。ありがとうございました!



はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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