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■専門家インタビュー

2021/10/14

どうやって調べるの?曖昧な情報から財産を特定する方法とは?

今回は「大山税理士事務所」代表の大山康範さんに「相談者の曖昧な情報から財産を特定する方法」についてお聞きしました。


みなさんの中にも故人の情報があまり把握できていない方もいらっしゃるかと思います。
税理士さんたちはそれをどうやって特定していくのか気になりますよね?
ここだけの特別なインタビューですので、ぜひご覧ください!


聞き手:こんにちは。よろしくお願いいたします。

大山さん:こちらこそお願いします。

聞き手:色々と相続のご相談を受けている中でも、はっきりとしない情報があることも多いかと思いますが、そういったご経験はありますか?

大山さん:もちろんありますよ。

聞き手:どういったものかお聞きしても?

大山さん:そうですね。一件あったのが「岐阜県のどこかに別荘を買ったっていう話を聞いたことがある」って言われたことがありましたね。

聞き手:結構ふわふわしてますね。

大山さん:なんか買ったことがあるって話を聞いたことがあるって言われまして、その方も何もわからんのですよ。ようわからんこと言われてましてね。
情報がなんもない状態ですね。

聞き手:それって別荘は実際にあったんですか?

大山さん:ありましたよ。

聞き手:それはどうやって調べられたんですか?

大山さん:全部の市区町村に固定資産の名寄せを全部とって一つあたりがつきましたね。

聞き手:すごい労力がかかりますね。ちなみにどのくらいの期間でそれはわかったんですか?

大山さん:すぐですよ、1か月くらいですね。

聞き手:えっ、意外と早いですね。

大山さん:一斉に送ったので、案外早くわかりました。
でも、土地は見つかったんですけど小さくて固定資産税の課税明細が送ってこられなかったんですよ。

聞き手:お金がかからなかったのは良かったですね。

大山さん:いや、でも困るんですよ。

聞き手:それはどうしてですか?

大山さん:書類が送られてきたら場所がわかるんで。書類がなかったので結局場所はわからずじまいでしたね。

聞き手:それは困りますね。岐阜に土地があることはわかるけど、正確な場所がわからないってことですもんね。

大山さん:そうですね、なのでこの件は少し大変でしたね。
でも、基本的に相続のことで私たちが大変なことってそんなにないんですよ。先週も依頼があって石川まで土地を見にいきましたけどね。片道6時間くらいかけて。
それも別に移動が疲れたなとかは思うんですが、これ自体が大変とは思わないです。
結局しっかりと調べたほうがいいことのほうが多いですし。
なのでみなさんには本当なんでも話してもらえると有難いです。

聞き手:そういっていただけると助かりますし、安心してなんでも話せると思います。
お客様のために本当に親身になってお仕事してくださる税理士さんが地元にいてくれるのは本当に安心ですね。
少し話は変わりますが、大山さんはこれまでのご経験から広めたいことなどはありますか?

大山さん:そうですね。これから「信託」についてはもっと広めていきたい、力を入れていきたいとは思っています。
信託については、現在行政書士が主流で少し税理士は遅れていますからね。
どうやって広めるとかはまだ模索中ですが、今度新聞社主催でセミナーを行います。

聞き手:それはすごいですね。

大山さん:去年もやらせてもらって、今年は信託のことを中心に話す予定です。相続のことを考えたら信託も考えておいたほうがいいですから。

聞き手:セミナーではどういったことを話される予定なんですか?

大山さん:持ち時間が少ないので話せる範囲にはなりますけど、「そもそも信託とはどういったものか」ということを話して、あとは事例を3つか4つ紹介する予定です。

聞き手:事例といいますと、どういったものがありますか?

大山さん:「認知症になられるリスクのある方の事業承継と相続」「中小企業の自社株をどうするか」「放蕩癖のある方の相続」についてですかね。

聞き手:放蕩癖のある方の相続は気になりますね。私の父親がちょっとそんな感じなので(笑)
ちなみに、身内にそういった方がいる方に向けてアドバイスなどありますか?

大山さん:財産を子どもに相続させると土地を売っちゃう可能性があるので、土地建物を誰かと信託契約しておいて、そこに入ってくる賃料を息子さんに流れるようにする感じですかね。
お母さんとも信託契約を結んでおいて、お母さんにいったん入ってきたものを息子さんにちゃんといくようにするとかですね。そうすれば息子さんはそれで生活できますし。

聞き手:そういった方法があるんですね。勉強になります。
信託については耳にすることは多くなってきましたが、税理士さんがとなるとまた新しい切り口での提案かと思いますので、これからのご活躍を楽しみにしています。
本日は貴重なお話をお聞かせいただきましてありがとうございました。

大山さん:こちらこそありがとうございました。

大山さんについては、こちらの大山税理士事務所紹介ページをご覧ください。

はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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