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■専門家インタビュー

2022/01/07

成年後見制度は制度をよく理解した上で利用することが大切

今回は、行政書士事務所ユーサポートの上野佳子さんに、成年後見制度を利用する際に気を付けるべきことについてうかがいました。


認知症などで判断力が低下した方の財産を守るために重要な役割を果たす「成年後見制度」ですが、メリット・デメリットの両面あるそうです。
後見制度を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。


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聞き手:こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。

上野さん:お願いいたします。

聞き手:亡くなった後の手続と生前やっておく手続、いわゆる終活に関する事、どちらのご相談も受けていらっしゃる上野さんですが、終活に関するご相談の場合は、遺言を書くことになるケースが多いんですか?

上野さん:お子さんがいらっしゃらない方で、ご自身の老後を心配されてご連絡をいただくことが多いんですが、そういったときは遺言が大事なのでおすすめしています。
成年後見制度をご説明することもありますが、後見制度にはメリット・デメリットの両面があるので、特にデメリットについては必ずご説明するようにしています。

聞き手:後見制度のデメリットにはどんなものがあるんですか?

上野さん:例えば任意後見契約ですと、自分の後見人になってもらいたい人を決めておけます。
ただ、認知症になって任意後見契約が発効すると後見監督人というのが選任されるのですが、この後見監督人には報酬が発生する上に、その報酬は後見が終了するまでずっと続きます。
非常に大事なことですが費用が発生することをご存じでない方も多いと思うので、その辺りは特にしっかり説明しています。

また、法定後見の場合は家族が後見人になりたくても、裁判所の判断で専門職(弁護士など)の後見人が選任される場合もあります。
その場合、家族は原則ご本人が亡くなるまで、その後見人とお付き合いしていくことになります。
そのため、後見人の方とそのご家族との関係性も非常に重要になりますね。後見制度にはそういった側面もあるので、十分理解した上で制度を利用する事が大切です。

聞き手:人と人との関わりが大事だというお話なんですね。

上野さん:そうなんですよね。
ご自身の親御さんに、裁判所の決定により専門職後見人が選任された方がいらっしゃるんですが、その方は後見人と性格が合わないそうなんですね。
そのため、親御さんが生きている間ずっとこの後見人と付き合わなければならないのでとても憂鬱だ、という話しをしていました。
ただ、後見人はご本人のために仕事をしますので、財産管理の方法など、場合によってはご家族の意向とは異なる時があるのも事実です。
それがご本人の財産を守るためなので、後見人の仕事を理解していないと「考えていた制度とは違う」となってしまいます。

聞き手:そうなってしまう前に、後見制度についてしっかり理解しておかないといけないですね。ご相談者の方にはどのようなアドバイスをされていらっしゃいますか?

上野さん:親御さんの認知症や財産管理などのご相談をいただくことがあるんですが、私の母親が認知症ということもあり、親御さんの認知症の度合いに合わせた具体的なアドバイスができます。
認知症になったからといって何もかもができなくなってしまうわけではなく、初期の方から重い方まで様々ですし、まだまだ判断能力が残っている場合もあります。ですので、ご家庭の状況をしっかり聞いた上で、できることとできないこと、今のうちにやっておいたほうが良いことを具体的にお伝えするようにしています。

聞き手:そういった点までフォローしていただけるのはお客様側からしても心強いと思います。上野さんご自身が、お母様の認知症を側で支えて来られたご経験があるからこそ、お伝えできるアドバイスですね。
「今後こういうふうにやっていきたい」と考えていらっしゃることは、何かございますか?

上野さん:私は敷居の低い行政書士でありたいと思っています。
愚痴や悩みも、誰かに話すことで考えが整理されていくこともあるので、私に話すことで、その方の方向性が決まっていくだけでも良いかなと思ってるんです。
その先に何か私にお手伝いさせていただけることがあればとてもありがたいですけど、そうじゃなくても話を聞くことがすごく大事だと思っています。
なるべく敷居を下げて、気軽に相談しに来てもらえるような事務所にしたいです。
それから、できるだけお客様の元に足を運んで業務を進めていきたいとも思っています。
手続きのために一度会って終わりではなく、お客様の元に足を運んで直接お話を伺ったり、手続きを終えた後にお顔を見てご挨拶したり。
回数を重ねてお会いするとお互いに打ち解けられますし、新たに何かお困り事があったときにもまた気軽に相談していただけるような関係性を作っていきたいと思っています。
一つひとつあまり事務的にならずに仕事をしていきたいですね。

聞き手:お話を聞いて、人とのコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。
上野さんの仕事に対する思いや人柄が伝わってきて、とてもいいインタビューをさせていただくことができました。ありがとうございました!



はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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