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■専門家インタビュー

2022/01/12

相続における行政書士が果たす役割とは?

今回は「乾瑛美子行政書士事務所」代表の乾瑛美子さんに「相続における行政書士が果たす役割」について聞いてきました。


ここだけの特別なインタビューですので、ぜひご覧ください。


乾瑛美子行政書士事務所紹介ページはこちら!


聞き手:こんにちは。お忙しい中ありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。

乾さん:こちらこそよろしくお願いします。

聞き手:早速ですが「乾瑛美子行政書士事務所」として心掛けていることは何でしょうか。

乾さん:最も心がけていることは、ご依頼者に対して丁寧に説明をするということです。
相続をする際は、どういった手続きが必要なのか、また法律では、誰がどれくらい相続すると決まっているのか、普通に生活しているとあまり知見がなくて分からないのは当然です。
ですので、必要な手続きや、ご依頼者のご親族関係の場合、法律上は誰がどれくらい相続するのかという点について、しっかり説明していきたいと思っています。

遺言書の作成についても同様です。兄弟姉妹以外の相続人には、法律上一定の遺留分が認められています。
例えば、特定のご家族の方に全ての財産を相続させたいという意思があったとしても、必ずしもそのとおりにできるとは限りません。
そういった点についても、実際に法律ではどうなっているのかをしっかり説明していきたいと思います。

聞き手:これまでの法律に関係する経験は役立っていますか?

乾さん:そうですね。大学は法学部を卒業していて、法律についてはしっかり勉強してきました。
ですので、法律上どうなっているかという説明はしっかりできると思います。

ご自身が亡くなられて遺言書が執行されたときに、実際どういうふうに相続されるかという部分は非常に大切です。
法律を理解しないで遺言書を作成した結果、遺言書のとおりには執行されなくて、実際は遺留分で争いになってしまったとなると悲しいですよね。
ですから、実際にどうなるかという部分も説明させていただいた上で、ご自身の意思に従って遺言書を記載していただくところは、一番重要だと思っています。

また、法律事務所に勤務していた頃は、破産や個人再生手続きの申立書の起案を担当していました。
その際は、ご依頼者から破産や個人再生をせざるを得なくなってしまったご事情を詳しくお伺いし、お伺いした内容を基に申立書を起案していました。
ご依頼者の方は皆さん、様々なご事情を抱えていらっしゃったため、お話をお伺いするにあたっては何より、ご依頼者のお気持ちに寄り添うことが大切でした。
相続手続きについて相談に来られる方も、大切な方を亡くされて辛い思いをされている方がたくさんいらっしゃいます。
辛い思いをされている方のお気持ちに寄り添ってお話をお伺いする、という点に関しては、法律事務所でのパラリーガルとしての経験が役立っていると思います。

聞き手:大学で学ばれたことの他、法律事務所でのご経験も今の行政書士の仕事に役立っているんですね。
リーガルテックの企業にも勤めておられますが、それは行政書士の仕事に活かされていますか?

乾さん: リーガルテックの企業では製品の開発に携わっています。
お客様にとってより使いやすい製品にしていくために、日々法律の改正の状況等、新しい情報のキャッチアップに努めています。
会社には弁護士や法律に携わってきた者がたくさんいるので、そういう人たちと定期的に新しい法律の改正の動向をキャッチアップし合ったりもしています。
法律はどんどん改定していくので、法律面での動向のキャッチアップという部分は、リーガルテックの企業に勤めているからこその強みだと思います。

聞き手:より新しい情報を得られやすい状況にあって、なおかつ、その情報をもとに最適なものを提案できるようになっているという状況ですよね。

乾さん:そうですね。

聞き手:改めまして、相続の手続きを行政書士に相談すると、どんなメリットがありますか?

乾さん:遺産分割協議書の作成については、専門家に相談するかどうかで全く異なってくると思います。
専門家に相談せず、遺産分割の協議をし、遺産分割協議書を作成しなかった場合、後から協議の内容について争いになってしまうことも多くあります。
また、遺言書がない場合は、不動産について相続による所有権移転の登記をする場合や、銀行口座の名義変更をする場合に、遺産分割協議書の添付が必要となる場合があります。
そういった点で、専門家に相談して、遺産分割協議書を作成しておくことは大きなメリットだと思います。

あとは遺言書があった場合は、家庭裁判所で遺言書の検認の手続きが必要になる場合があったり、相続放棄をしたい場合も、家庭裁判所に相続の放棄の申述の手続きが必要になったりします。
特に相続の放棄をする場合は、相続が発生したことを知ってから3カ月以内と期間が限られています。
必要な手続きについて、いつまでにこれをやる必要があるかというご案内ができる部分も、専門家が入ることによる大きなメリットと思います。

「乾瑛美子行政書士事務所」では、お客様が安心して過ごせるように、少しでもお手伝いできればと思っています。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

聞き手:本日はありがとうございました。

乾さん:ありがとうございました。



はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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