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■お役立ちコラム特集

2021/05/10

代襲相続とは? 亡くなった人の子ども・孫などが相続する際のノウハウ

亡くなった人(被相続人)と世代を超えた相続が可能になる代襲相続においては、まだ相続人になるような年齢ではない子どもでも代襲相続人となることができます。
亡くなった人の子どもや孫が相続人になるためにはどんな条件があるのでしょうか。

ここでは、代襲相続についてと、代襲相続人になれる人や相続の際のノウハウをご紹介します。


代襲相続とは

代襲相続は「財産を持っている人が亡くなった場合、本来相続人になるはずの人がすでに死亡しているなどの理由で相続ができない場合、本来の相続人の子が代わりに遺産相続する制度」です。

代襲相続が起こると、相続人が変わるばかりか人数も増える可能性があり、様々な問題にも発展しやすくなります。

相続の基本と相続人の順位

相続人は、配偶相続人と血縁相続人に分けられており、配偶相続人とはその名の通り配偶者のことを指し、血縁相続人はその他血縁関係のある相続人です。
被相続人に配偶者がいる場合、その配偶者は必ず相続人となります。

他には子や兄弟、父母などが相続人となり、民法で相続人に関するルールが明確に定められています。

被相続人の配偶者は必ず相続人となりますが、戸籍上の繋がりのある配偶者のみ認められます。内縁関係にあったり離婚していたりする場合は相続人にはなりません。

その他の相続人は以下の通りです。

・第一順位 被相続人の子
・第二順位 被相続人の両親(両親どちらも死亡の場合で祖父母が生存している時は祖父母が相続人となる)
・第三順位 被相続人の兄弟や姉妹

上記のように相続の対象となる順位が定められており、生存している場合は下の順位の親族は相続人にはなれません。

第一順位である被相続人の子は、配偶者以外では優先され、養子や離婚した配偶者の子・非摘出子も含まれます。

実子がいる場合、養子は1人までが法定相続人となります。被相続人に配偶者と子がいるときは配偶者と子、子がいない場合は配偶者と両親が相続人です。

代襲相続の範囲や条件

代襲相続は、本来相続人になるはずだった人が被相続人よりも前に死亡している場合、その人の子が代わりに遺産を相続することができる制度です。
たとえば、相続できる第一順位である被相続人の子が死亡していて、その人に子がいた場合、つまり被相続人の孫がいる場合は、死亡している子に代わって孫が相続人になることが可能です。

しかし、死亡している相続人が被相続人の養子であった場合には、孫が生まれた時期により相続人となるかどうかが決まります。
被相続人と養子縁組が成立する前に生まれていた子(連れ子)の場合は、代襲相続人にはなりません。

相続放棄と代襲相続の違い

相続放棄とは、自分が相続人として法的に定められている立場の場合、遺産相続を放棄することができる権利です。

これは「遺産は要らない」という意思表示になりますので、この時自分の子に代わりに代襲相続させることはできません。

相続人が詐欺や偽造・殺人など犯罪行為や不正をした場合の「相続欠格」や、被相続人に虐待や酷い侮辱・相続人となる人が著しい非行など目に余る行為をした場合、被相続人が家庭裁判所に請求・審判や調停を経て、その相続人の相続権を失わせることができます。
この場合は、相続人が死亡している場合と同じく代襲相続が発生します。


代襲相続があったとき相続財産はどのように分割するか

まず、被相続人の配偶者に全体の半分(1/2)が相続されます。被相続人の子が1人だけの場合ですでに死亡していた場合、代襲相続により孫が相続することになります。
子が受け取るはずの相続分(孫が1人なら1/2、孫が2人なら1/4ずつ)を孫が相続します。
代襲相続人の人数に応じて相続分を均等に分けることになります。

他に、被相続人に子が複数いる場合は配偶者に1/2が相続された後、均等に分け合うことになります。

子どもが遺産を相続
基礎控除額を確認しておく必要があります。基礎控除とは、相続税がかからないボーダーラインのことです。
相続の総額から基礎控除額を引き、その金額に相続税率を乗じて税を割り出します。

被相続人の自宅や建物など引き継ぐと評価額が一定の割合で減額されたり、配偶者の税額軽減がされたりするなど、特例もあります。
相続人が未成年の場合に利用できる軽減制度として税額控除があり、年齢が低ければ低いほど控除額が大きくなります。
「6万円×(20−相続時の満年齢)」で計算します。

控除される金額が相続税額より大きくなる場合には、その差額は未成年者の扶養義務者の相続税額から控除となります。
この未成年者控除を受けることで、相続税額のすべてが控除となる場合は、申告は必要ありません。

孫が遺産を相続
配偶者がおらず、子も死亡している場合には孫が遺産をすべて相続できます。
孫が遺産を相続するメリットの一つとして、相続税を1回飛ばすことができる点が挙げられます。

通常の相続には、孫が法定相続人となることはないので本来は子が相続し、そして孫へと継がれるはずの遺産を、子の代を飛ばして孫が直接相続するので、相続税も1回で済むことになります。

これが結果的に、節税にもなります。

代襲相続で法定相続人が増える場合がある
孫や甥・姪が代襲相続により法定相続人となった場合、代襲相続する人が複数存在すると本来の法定相続人より人数が増える可能性があります。法定相続人の数が増えると相続税の基礎控除額や死亡保険金の非課税限度額は増えます。

しかし、代襲相続人が何人増えても、それ以外の法定相続人の相続分には影響はありません。死亡保険金の非課税限度額の計算は、「500万円×法定相続人の数」となります。

代襲相続があった場合

代襲相続があった場合でも、通常の相続と同じ計算方法で算出します。
基礎控除額は、「3000万円+(600万円×法定相続人の人数)」で計算します。

代襲相続により法定相続人が増えることがありますので、法定相続人が1人増えれば非課税となる範囲が600万円増える計算となります。これは、節税にもつながるでしょう。

代襲相続に必要な手続き
代襲相続すると決まった場合、何か特別な手続きが必要なのではと考えるかもしれません。

しかし、代襲相続だからと言って特別な手続きが必要なわけではなく、通常の相続と同じように進めることができます。遺産が基礎控除限度額内であれば相続税も課されません。

遺産分割協議書を作成するために、法定相続人が全員集まり内容の協議と署名・押印をすれば手続きは終了です。その後、相続税の申告や控除などを定められた期間内に行います。

代襲相続に必要な書類
代襲相続は基本的に通常の相続と一緒で、戸籍謄本や印鑑証明などの書類が必要ですが、それ以外に特別なものはいりません。

本来の法定相続人が死亡している事実を証明し、被相続人との関係がわかる出生から死亡までの戸籍謄本と、代襲相続人が本来の法定相続人の子であることを証明する戸籍謄本を用意します。

場合によっては何通か必要になることもありますので、必要数を確認して用意しておきましょう。

また、最後に遺産分割協議書に署名と捺印をしますが、印鑑登録をしている印鑑を使用するため印鑑証明書も必要です。

まとめ

代襲相続は、被相続人より先に死亡している相続人に代わり、その子や孫が相続できる制度です。
被相続人の兄弟・姉妹が先に死亡している場合はその子(甥や姪)までは代襲相続できます。子の代襲相続には制限がないため、孫が死亡している場合はひ孫へと続いていきます。

代襲相続の場合、被相続人の出生までさかのぼった戸籍謄本が必要なので、子や兄弟など、漏れのないように確認する必要があります。
比較的付き合いがあった場合は協議もしやすいですが、疎遠な場合や遠方に住んでいて顔を合わせることが難しい場合などは、問題が起こり協議がうまくいかないこともあり得ます。

また、相続にはプラスになるものだけではなく、借金などのマイナスの遺産も含まれることを知っておきましょう。

代襲相続は未成年でも相続できますので、誰が相続人となるのかを把握しておくことが大切です。



はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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