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■お役立ちコラム特集

2021/05/17

小規模宅地等の特例とは? 相続税が〇〇%も減額できる!?

人が亡くなると、相続人は亡くなった人(被相続人)の遺産を相続します。

遺産を相続する際に、遺産の合計額が一定の額を超えた場合には「相続税」の課税対象となり、相続税の申告および納税をしなくてはなりません。

そんな相続税は、複数の定められたケースに当てはまると課税の対象外となることも。その課税対象外となるケースの一つに「小規模宅地等の特例」があります。

今回は「小規模宅地の特例」や、相続税の仕組みについて解説します。


小規模宅地等には特例がある

「小規模宅地等の特例」とは、小規模な宅地等に対し、一定の要件を満たした場合にその宅地の評価額を最大80%減額可能とする特例のことです。
遺産には現金以外にもさまざまな種類がありますが、小規模宅地等の特例は、主に土地や不動産などに大きくかかわります。最大で80%と減額の割合が大きいため、要件は厳しく複雑なものがほとんどです。

しかし、小規模宅地等の特例について正しく理解し活用できれば、相続した土地にかかる相続税が格段に安くなるなどのメリットがあります。
小規模な土地や不動産を相続した際の相続税を安くするためにも、小規模宅地等の特例について正確に知っておきましょう。

小規模宅地等の特例の対象となるには

小規模宅地等の特例の対象となる土地または宅地は、主に下記の3種類に分けられます。

・特定居住用宅地等 ・特定事業用宅地等、特定同族会社事業用宅地等 ・貸付事業用宅地等
それぞれについて詳しく解説します。


住んでいた土地(特定居住用宅地等)

「特定居住用宅地等」とは、被相続人が住んでいた土地または宅地を、配偶者や相続の対象となる親族が取得した部分のことです。
前述の通り、小規模宅地等の特例には、厳しい要件があります。特定居住用宅地等の場合には、限度面積と減額割合が定められており、限度面積は330㎡、減額割合は80%です。


・被相続人が住んでいた土地

被相続人が施設等に入居していた場合でも、その人が要介護認定を受けていた場合等の要件を満たす場合には、施設入居前に住んでいた土地を亡くなった人が住んでいた土地として考えることができ、特定居住宅地等に該当します。
例えば大学生の相続人が大阪の親所有のアパートで生活しており、東京の親が亡くなった場合には大阪のアパートは特定居住地宅地等に該当するなどです。

・被相続人の配偶者・被相続人と生計を一つにしていた宅地等

生計一親族が住んでいた土地で、特定居住用宅地等の要件を満たすその土地の取得者は、その「生計一親族」と「被相続人の配偶者」になります。生計一親族とは、亡くなった人と生計が同じだった親族のことです。
被相続人が住んでいた土地の項目で例に挙げた大学生も、この生計一親族に該当します。


取得者要件

生計一親族の取得者要件は、被相続人が住んでいた土地、生計一親族に当てはまる人が住んでいた土地、それぞれで異なります。
それぞれの土地の所得者要件について解説します。

・特定居住用宅地等に該当した場合配偶者、同居親族、家なき子の3者のみが対象

被相続人が住んでいた土地は、配偶者、同居親族、家なき子に当てはまる人のいずれかが対象となります。
「家なき子」とは、第三者所有の建物に賃貸暮らししている人のことです。家なき子は、亡くなった人に配偶者がいないこと、亡くなった人と同居している法定相続人がいないことの、どちらにも該当していなければなりません。

・生計一親族が住んでいた土地に各当した場合、その生計一親族と亡くなった人の配偶者が対象となる

生計一親族が住んでいた土地が、特定居住用宅地等に該当する場合には、その土地に住んでいた生計一親族と、被相続人の配偶者が対象です。
被相続人の配偶者は、その土地に住んでいなくても対象となります。


事業をしていた土地(特定事業用宅地等)
「特定事業欲宅地等」とは、被相続人または生計一親族が事業をしていた場合、その事業をしていた土地のことを指します。限度面積は400㎡、減額割合は80%です。なお、特定事業用宅地等の要件として、被相続人が行っていた事業を申告期限まで継続しなければなりません。

貸していた土地(貸付事業用宅地等)
「貸付事業用宅地等」とは、被相続人または生計一親族が貸していた土地に対する、小規模宅地等の特例のことです。貸していた土地には、賃貸アパートの敷地や貸駐車場などがあります。限度面積は200㎡、減額割合は50%です。

相続税の仕組み

被相続人の遺産を相続する際、相続額が一定の額を超えると、相続税の課税対象となり、相続税の申告と相続額に応じて相続税を納めなければなりません。課税の申告の可否は「基礎控除額」と「配偶者の税額軽減」が大きく関係しています。それぞれについて、詳しく解説します。

基礎控除額
相続税の申告および納税の必要性は、基礎控除額を算出して確認します。遺産の合計額が算出した基礎控除額の範囲内であれば、相続税の申告および納税は必要ありません。
基礎控除額は、「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」から算出できます。例えば法定相続人が3人であれば、基礎控除額は4,800万円となり、遺産の合計額が4,800万円を下回る場合は、相続税は発生しません。

配偶者の税額軽減
「配偶者の税額軽減」とは、配偶者が相続した課税対象となる遺産の合計額が1億6,000万円以内または配偶者の相続分相当額以内であれば、相続税の申告および納税が不要になる制度のことです。

配偶者の税額軽減を適用した際の、相続税の計算方法は下記の通りです。

⑴「遺産総額-基礎控除額」かは課税対象となる遺産の合計額を算出する
⑵課税対象となる遺産の合計額を、各相続人に分配する
⑶各相続人の仮の税額を算出し、合計する
⑷法定相続分で分けた金額が、各相続人の相続税になる

非課税財産(相続税が課税されない財産)
遺産の中には、相続税の課税対象外のものもあります。
これらを「非課税財産」といいます。正確に相続額を算出するために、非課税財産の対象となるものを把握しておくことが大切です。
非課税財産は、大きく分けて下記の4つに分けられます。

⑴日常礼拝しているもの
⑵公共団体や特定の公益法人等に寄付した財産
⑶非課税枠内の生命保険金
⑷非課税枠内の死亡退職金

⑴は、墓地や仏壇、仏具などです。
⑶と⑷の非課税枠内は、「500万円×法定相続人の人数」で算出できます。算出した金額以内であれば非課税財産となり、算出した金額を超える場合には、課税対象となります。

特例の適用を受けるための申請手続き

小規模宅地等の特例の適用を受けるためには、相続税の申告を行う必要があります。

申告には、相続税の申告書へ必要事項の記入、小規模宅地等の特例に係る計算の明細書、遺産分割協議書の写しなどの書類を合わせて、税務署に提出します。

税務署に提出する相続税の申告書は、第1表から第15表までありますが、そのうち、第11表「相続税がかかる財産の明細書」の「付表」が、小規模宅地等の特例に係る計算の明細書です。
これらの書類は、国税庁のホームページや、最寄りの税務署で入手することができます。
書類を受け取りに行く際に、提出に必要となる書類も確認しておきましょう。


まとめ

相続が生じると、相続人は被相続人の遺産を相続しますが、その際に遺産の合計額が一定額を超えると相続税を支払わなければなりません。
ただし、場合によっては特例が適用され、相続税額を抑えることが可能なケースもあります。
相続税の申告を正確に行い問題なく相続するためにも、適用される特例について調べておき、確実に申請・手続きを行いましょう。



はじめての相続編集部
情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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