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■お役立ちコラム特集

2021/07/05

養子縁組の相続で知らないとまずいこと|実子と変わらずに相続できるか

養子縁組は、子供がいない夫婦が跡取りを残すために養子縁組をするというイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
実際には、節税対策のために養子縁組をする人もいます。

養子縁組をする親と子には血縁関係はありません。
しかし法定上は親子関係が構築されるのです。
また、養子縁組をしyr養子となると、養親となった人の財産を相続することが出来るようになるのです。

では、養子縁組をしても実の親からは遺産を相続することは可能なのでしょうか。
養子が遺産相続を行う場合、把握しておくべきことがあるので注意が必要です。
本記事では、養子縁組の相続で知らないとまずいこと、実子と変わらずに相続できることなどを解説します。

養子縁組とは


養子縁組とは、血縁関係とは無関係に、法律上の親子関係を生じさせることができる制度です。
日本では昔から家の跡継ぎを確保するために養子縁組がされてきた背景があります。
最近では、財産を相続するための節税対策として養子縁組をするケースもあるのです。

養子は養子縁組をした日から法定相続人になるため、養子は実子と同様に財産を相続できるようになるのです。
法定相続人とは、民法で定められた相続人で遺産がもらえる人のことです。

養子縁組には2種類がある


養子縁組と一口に言っても2種類あります。

・普通養子縁組
・特別養子縁組

普通養子縁組は、養子とその実の親との親子関係をそのままにした状態で、養子が養親と養子縁組をすることです。

特別養子縁組は、養子となる人の実の親との親子関係を終了させて、養親との間にのみ親子関係を生じさせる養子縁組のことです。

いずれの養子縁組も法律上は親子関係が成立します。

節税対策に利用されることが多い普通養子縁組


普通養子縁組は、一般的な養子縁組です。養子縁組に、特に難しい要件はありません。

1. 当事者同士の同意
2. 養親となる人が20歳以上
3. 養子となる人は養親よりも年下

当事者同士の同意により戸籍を届け出ることによって養子縁組が叶います。
普通養子縁組の要件のハードルはそれほど高くはないため、相続税対策として用いられることもあります。

h3:家庭裁判所の審判によって行われる特別養子縁組


特別養子縁組は、昭和62年の民法改正により創設された制度で、非常に特別な状況においてのみ認められる養子縁組です。
家庭裁判所の審判によって行われます。
何らかの理由で実親が養育できない状況にある場合に、養親の子供として養育させることを目的としたものです。

特別養子縁組の場合には、普通養子縁組よりも要件が厳しいです。

1. 家庭裁判所の審判を経る
2. 養親となることができるのは夫婦で、夫婦の一方は25歳以上
3. 養子となることができるのは満15歳未満

このように、養子縁組の条件は普通養子縁組と特別養子縁組では異なるのです。

養子縁組の仕方によって相続は異なる


養子縁組の種類によって、法定相続人になるかどうかが変ってきます。
普通養子縁組と特別養子縁組の財産相続は異なります。

2組の親を持つ普通養子縁組


普通養子縁組は、養親との間に法律上の親子関係が成立しますが、実親との親子関係が解消されることもないため、2組の親を持つことになります。
実の親と養子縁組した親の両者に対し相続を申請でいる権利があるのです。
つまり、実親からも養親からも財産を相続できます。

実親との親子関係が無くなる特別養子縁組


特別養子縁組は、実親との親子関係が完全になくなります。
実親との親子関係が無くなり、養親は養⼦を実⼦と同じ扱いにします。
養親のみが法律上の親となるので、実親の財産を相続することはできません。養親の財産は相続できます。

養子縁組で養子になった人は法律上の子供になる


養子縁組で養子になった人は法律上の子供になります。
養子は養子縁組をした日から実子と同様に法定相続人になるのです。
法定相続人とは民法で定められた相続人のことを指します。
つまり、養子になると実子と同じように財産を相続することができるようになるのです。

たとえば、養親が亡くなったとします。養親が残した遺産については、まずはいったん法定相続人に相続されます。
かつ、下記の通り相続順があります。

・第一順位 子供
・第二順位 親
・第三順位 兄弟姉妹

実子は第一順位になります。
養子縁組で養子になった人は法律上の子供になるので、養子も実子と同じく第一順位になるのです。

養子と実子の法定相続分は同じ


養子と実子、法定相続分は同じです。養子と養親には法律的な親子関係が成立するため、民法では、養子と実子の相続権の内容に違いはありません。
養子だからといって法定相続分が減らされることはないです。

養子縁組による注意点


養子縁組を結べば、養親と養子には法律上の親子関係が生じます。
実の子と全く同じ法定相続権利を獲得できるため、実子と養子の仲が悪い場合、実子は養子には財産を渡したくないと考える場合も出てくるでしょう。
実際に、実子と養子の間で遺産の内容や取り分についてトラブルに発展することは多くあります。

相続にまつわるトラブルに進展しないためには、養子以外のほかの法定相続人へきちんと説明をするなどの配慮も必要です。

節税対策として養子縁組をする場合


養親と養子との間に法律上の親子関係を認める制度が養子縁組です。
養子には相続権が発生します。
養子縁組をすると将来、亡くなってしまった時の相続税を減らす効果があるため、節税対策に利用する人もいます。

養子縁組をすれば相続税が減るとは限りません。
養子縁組をすると相続税が増えることもあります。孫を養子にする場合です。

孫を養子縁組すると、家族全体での相続税は減ります。
ただし、養子になった孫が財産を相続した場合には、相続税の2割加算という制度の対象になります。
通常支払うべき相続税を、2割増やした金額で納税しなければいけないという制度です。

例えば相続税が100万となる場合、孫を養子縁組で養子にしていると120万の支払いを求められるのです。
子が相続するよりも相続税額の負担が大きくなることは事実ですが、2割多く負担をしたからといって、節税対策にならないということではないです。

養子縁組と養子の数の上限


民法上は、養子は何人でもとることができます。
法定相続人の数が多いほど相続税の基礎控除額は多くなります。
ただし、相続税法では無制限に相続人を増やすことを防ぐため、養子の数に上限を設けているのです。
実子がいる場合には、養子は一人まで、実子がいない場合には養子は二人まで、と決まっています。

たとえば、養親に実子1人と養子2人の計3人の子がいるとします。
法定相続人としてカウントされる養子は1人だけなので、実子1人と養子1人の計2人だけが基礎控除額の算定の対象になるということです。


養子は実子と同じく遺産を相続する権利が得る


養子縁組を行った養親と養子の間には、法律上の親子関係が生じます。
第一順位の法定相続人になるため、養子には、実子と同じく遺産を相続する権利が生じ、実子と全く同じ相続権が認められるのです。

通常、相続権がない人に遺産を贈りたいケースの場合、養子縁組をすることで財産を相続させることが可能です。
また、相続税の負担を軽減したい場合にも養子縁組は有効です。

相続税の節税のために養子縁組を活用する人もいますが、養子縁組を行ったことで、養子と実子の間で相続に関するトラブルが発生してしまうおそれもあるので、注意が必要です。



はじめての相続編集部


情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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