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■お役立ちコラム特集

2021/07/05

死亡した人の銀行口座はいつ凍結される?正しい死亡手続きの手順

死亡した人の銀行口座は凍結されると聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
銀行側が口座を持っている人が亡くなったことを知った場合、口座は凍結されます。
残された家族であっても、凍結された口座から預金を引き出すことはできません。
今回は、死亡した人の銀行口座の凍結について、正しい死亡手続きの手順や、凍結されていても預金を引き出す方法などを解説します。


死亡した人の銀行口座は凍結される?


死亡した人(被相続人)の銀行口座が凍結されるのは、銀行側が亡くなったことを知ったときであり、それらの情報が銀行側に入らなければ凍結されることはないため、基本的に家族が銀行側に死亡手続きを行うことになります。

役所の死亡届の情報は銀行には流れない


家族が死亡すると役所に死亡届を出すことになります。
亡くなったことを知ってから7日以内に出しますが、その情報が銀行に伝わることはありません。

銀行側がどうやって死亡したことを知るのか


ではどうやって銀行側が死亡したという情報を知るのでしょうか。
多くの場合、新聞などに記載されるお悔やみの記事や事故などの情報、葬儀の案内などの看板や、メディア、近所の人からの情報などで知ることが一般的です。

これらのことから分かるように、銀行には家族の死亡届により、亡くなったことを把握することがほとんどであることが理解できます。


銀行が死亡した人の口座を凍結する理由


どうして銀行は死亡した人の口座を凍結してしまうのでしょうか。
残された家族にとっては口座を凍結されたことで困ってしまうこともあります。
しかし、口座の凍結には納得の理由があるのです。

相続財産の確定


亡くなった場合、多くの人が銀行口座に残高を持っており、それら資産を相続する人がいるのが一般的です。
配偶者や子どもがいなくても、兄弟などがいれば、相続する人がいるわけですから、相続財産を確定しなければなりません。

相続トラブル回避


遺産相続に関するトラブルが多いと聞いたことがある人もいることでしょう。
親子や兄弟間でもお金が絡むとトラブルに発展することが多く、長期に渡る場合もありますし、調停などに持ち込まれることもあります。

親子間や兄弟間の仲が良ければ無縁と思っている人もいますが、遺産相続のトラブルについては仲の良し悪しは関係ありません。

第三者による口座の不正利用の防止


振り込め詐欺などで銀行の口座を使われることが多いため、最近は新しく口座を作る際に厳しい身分証明書などのチェックが行われます。
新規の口座を作るのが難しいこともあり、使われていない口座が利用されたり、被相続人の口座が利用されたりすることが多いため、このような犯罪に利用されないためにも口座は凍結されます。


死亡した人の銀行口座の手続きで注意したいこと


銀行に死亡手続きをする際に、気を付けておいた方がいいことがいくつかあります。
慌てて死亡手続きをせずに、落ち着いて行動するようにしてください。

家賃や公共料金の引き落とし


被相続人の銀行口座が凍結されたままの場合、特に死亡した人が世帯主であると同居している家族にとっては困ることが多々あります。
今は家賃や公共料金の支払いは多くの人が銀行引き落としやクレジットカードによる引き落としとしている場合が多く、これらの引き落としができなくなってしまいます。

この場合、たとえば家賃であれば不動産管理会社へ、電気料金であれば契約している電力会社にその旨を伝えてください。
払い込み用紙を送付するなどの対策を取ってくれます。
銀行への手続きをする前に、これらの引き落とし関連の手続きを取るようにしましょう。

また、年に1回もしくは2回というような回数しか引き落としされないものについては、うっかり手続きを忘れてしまうこともあるでしょう。
通帳をさかのぼって確認し、このような引き落としについても手続きするようにしてください。

残高の入っていない口座はそのままでも大丈夫


残高のほとんど入っていない口座については、そのままにしておいても大丈夫です。
現在は口座を持っているだけでは管理料などは必要ないためです。
これらの口座についても、解約時には死亡届の手順を踏まなければなりません。


銀行に死亡届を出す手順


銀行に死亡届を出す手順については、口座のある銀行によって違うため、手元にあるキャッシュカードや預金通帳に記載されている銀行に問い合わせるようにしましょう。
また、手続きには戸籍謄本や印鑑証明などの公的な書類も必要になります。

銀行への連絡


銀行への連絡方法は電話による連絡もしくは、該当する銀行の公式ホームページからWEB上で連絡することができます。
連絡をした後に銀行から郵送にて、今後の手続きのご案内の文書や、書類が送られて来ます。その文書に記載されている方法で手続きをすることになります。

関係書類の提出


まずは確認書類の提出をし、その後相続手続き関係の書類を提出するのが一般的。
戸籍謄本や印鑑証明書などが必要であり、それらは原本を求められます。
いくつもの銀行の口座を持っている場合、それぞれに手続きが必要です。

銀行への手続きは遺言書のあるなしによって変わって来るため、注意が必要です。

口座凍結後であっても預金は下ろせる


口座凍結されたままだと困ることは意外と多いものです。
あらゆる支払いの引き落としがストップしますし、葬儀代金の支払いに困ることもあるでしょう。
葬儀代金をあらかじめ現金化してお亡くなりになる方もいるようですが、一般的ではありません。
このような大きなお金が必要という場合、残された家族が困ることがこれまでたくさんあったため、救済措置が取られるようになりました。

仮払い申請


民法改正により、2019年7月から預貯金の払戻し制度が開始され、遺産分割が終わっていなかったとしても、1つの銀行で150万円を限度に預貯金が引き出せるようになりました。

仮払い申請は銀行の窓口で行います。
単独で行うことができるので、ほかの相続人の同意は必要ありません。仮払いの上限額は150万円ですが、この上限額は預金残高によって変わります。

【上限額の計算式】
上限額=相続開始時(死亡時)の預貯金残高×3分の1×仮払いを請求した相続人の法定相続分

法定相続分は、相続人の関係性や人数によっても違いますが、仮に夫が亡くなり、妻と子ども1人が残された場合、妻には2分の1が法定相続分となります。

たとえば、預貯金残高が300万円あり仮払いを請求した相続人の法定相続分が2分の1である場合は、300万円×3分の1×2分の1=50万円が上限額です。

預金残高が高額の場合、この計算式を当てはめて150万円以上となったとしても、150万円しか引き出すことはできません。

相続手続きが終了


相続手続きが終わっていれば預金は下ろせます。
しかし、相続手続きは本当に大変なことであり、特に相続人が多い場合はここで揉める話をよく聞きます。
遺言書のあるなしで手続き方法は違うので注意しましょう。


自筆遺言書がある場合
・遺言書
・遺言検認調書もしくは検認済証明書
・亡くなった人の戸籍謄本
・その遺産を相続する人の印鑑証明書

遺言書がない場合
・亡くなった人の戸籍謄本
・亡くなった人の除籍謄本
・相続人全員分の戸籍謄本
・相続人全員分の印鑑証明書

遺産分割協議書を作成している場合は相続人全員分の署名押印を済ませたうえで、以上の4点に加えてください。


死亡した人の銀行口座についてのポイントを押さえよう


家族が亡くなって悲しみに暮れているときに、銀行の口座の凍結問題について考えるのは大変です。
遺産があれば相続も必要になり、それに伴ってトラブルが起こることもあるでしょう。
多くの人は自分たちには関係ないと思っていますが、そのようなことはありません。
できれば遺言書を作ることが大切ですし、すぐに動かせるような現金は準備しておいた方がいいでしょう。

葬儀代や当面の生活費などは待ったなしで必要です。
銀行への死亡手続きをする前に、引き落とし関係について名義の変更を忘れずに行ってください。




はじめての相続編集部


情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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