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■お役立ちコラム特集

2021/07/06

相続税の申告書|必要なものと書き方まとめ

相続税の申告の際、書類集めの作業がもっとも大変だと言われています。
申告に必要な書類がたくさんあり、相続する内容により書類の種類も異なるため、かなりの時間を要することになるのが現実です。
相続税の申告期限は、故人が亡くなった翌日から数えて10か月以内となっているので注意しましょう。
今回は、相続税の申告について、必要な書類や書き方について解説します。

相続税の申告に必要な書類


相続税を申告するにあたり、最初に行うのが各種書類の収集です。
この書類の収集に時間がかかってしまうと、最悪申告期限に間に合わないという事にもなりかねないので、できるだけ効率よく収集しましょう。
チェックリストを用意しましたので、詳しく見ていきましょう。

申告書に添付する書類


税務署に提出する書類の中でも、「全員が提出する書類」と「申告内容によって提出する書類」に分かれます。
とてもややこしい所だと思いますが、チェックリストを活用して漏れのないように準備しましょう。

全ての人が提出する書類


内容に関わらず相続税を申告する人全員が提出の必要がある書類のチェックリストです。

必要書類・・・取得先
1 すべての相続人のマイナンバー・・・市区町村役場
2 亡くなった方の除籍・改製原戸籍・・・市区町村役場
3 亡くなった方の住民票除籍表・・・市区町村役場
4 すべての相続人の戸籍謄本(本籍地)・・・市区町村役場
5 すべての相続人の戸籍の附票・・・市区町村役場
6 すべての相続人の印鑑証明書・・・市区町村役場
7 遺産分割協議書・・・各自作成
8 亡くなった方の略歴・・・各自作成

印鑑証明書は、預貯金があるか確認する際にも金融機関に提出が必要なので2通取得することをおすすめします。
ただし金融機関によって印鑑証明書の期限を定めている場合があるので、せっかく取得した書類が無駄にならないよう、金融機関に確認するとともに自身のスケジュールと照らし合わせて取得しましょう。
印鑑証明書もすべての相続人について、各2通ずつ必要です。

相続財産の中に預貯金がある場合の添付書類


税務署の担当者は亡くなった人とその財産を相続する人の名義の口座を調べることができます。
口座の入出金などに不明瞭な所があると指摘されることがあるので、あらかじめチェックリストの書類を用意しましょう。

必要書類・・・取得先
1 亡くなった方名義の口座の亡くなった日の残高証明書・・・金融機関
2 過去5年分の亡くなった方名義の口座の取引履歴・・・金融機関
3 手元に残っている現金の額・・・自宅

残高証明書と取引履歴は各金融機関で取得できます。
金融機関によってはこれらの書類を取得する際にも別途書類が必要な場合があるので、前もって金融機関に問い合わせておくと安心です。

相続財産の中に不動産がある場合の添付書類



必要書類・・・取得先
1 名寄帳・・・県税事務所
2 登記簿謄本・・・法務局
3 住宅地図・・・法務局
4 構図・計測量・・・インターネット上
5 賃貸借契約書・・・不動産会社等

不動産を相続する事になった場合には、まず市区町村ごとに作られている「名寄帳」を取得します。
名寄帳とは、課税されている固定資産(家屋や土地)を一覧表にしたものです。
気を付けなければいけないのは、相続した不動産が別々の市区町村にある場合には、それぞれの場所で名寄帳を取得する必要があります。

公図・測量図は法務局ですぐに取得する事ができます。
住宅地図も今の時代はインターネット上で簡単に取得できますからご安心ください。

登記簿謄本は、不動産の権利関係を証明する書類です。
全部事項証明書と一部事項証明書の2種類ありますが、申告の際には「全部事項証明書」を取得しましょう。

葬儀費用の添付書類


相続税の計算をする際に、相続する財産の総額から葬式費用を引くことができます。
相続税の申告書を提出する際に、葬式費用の額を証明する書類を添付する必要があります。

領収書や明細書を提出するのですが、ドライバーへの心づけやお布施、戒名料など領収書が出ないものもあると思います。
そんな時には支払いメモを提出することで認められます。
支払いメモには、いつ、誰に、いくら支払ったのかを記入しましょう。

必要書類・・・取得先
1 お通夜・葬儀費用の領収書・・・葬祭業者
2 支払いメモ・・・自宅

死亡退職金や生命保険を受け取ったら添付する書類


保険証書は手元にあると思いますが、支払調書は保険会社に発行してもう必要があります。

必要書類・・・取得先
1 生命保険の証書・・・自宅
2 生命保険の支払調書・・・保険会社
3 死亡退職金の支払調書・・・勤務先

有価証券があったら添付する書類


有価証券の種類により添付しなければならない書類が変わります。
相続税を申告する時に有価証券の所有者だということを証明する書類と、評価額に関する資料が必要です。信託銀行や証券会社に確認してください。

必要書類・・・取得先
1 国債、社債の取引残高報告書・・・発行元
2 株主総会の通知書・・・発行元
3 配当金支払通知書・・・発行元
4 顧客勘定元帳・・・証券会社
5 直近3期分の決算書・・・発行元

相続税申告書の書き方


必要な書類が準備できたら、いよいよ申告書を記入していきます。
申告書は15枚もあります。
この膨大な書類をスムーズに書き終える為には、書く順番が大切です。
ここでは、記入順に解説します。

第9表~第15表


最初に相続する財産をすべて把握し、相続人が誰なのかなどを洗い出し記入していきます。
マイナスの財産(負債、借金など)があれば差し引く事もできるので、すべての相続品を洗い出しましょう。

第9表 生命保険金について


亡くなった方の死亡保険金が下りた場合、受け取った人が誰なのかと受け取った金額を記入。
生命保険には非課税分(500万円×法定相続人の数)があり、その金額分を差し引いた額を記入します。

第10表 退職金について


亡くなった方の退職金を相続した場合に、受取人と金額を記入。
退職金にも非課税分(500万円×法定相続人の数)があるので、その金額分を差し引いた額を記入します。

第11表 相続税がかかる財産の明細書


実は路線価がない地域もあります。その場合は「倍率方式」という方法で計算し評価。
路線価ではなく倍率方式を用いる場合、敷地の固定資産税額に所定の倍率を掛けることで評価額を算出します。
倍率は税務署で閲覧ができます。またインターネットでも調べることが可能です。

第12表 特例農地等の明細書



農地を相続した人が、相続した土地で農業を続ける場合は、相続税をすぐに納税しなくても良いように猶予してくれる特例があります。
農地は面積が広い場合も多く納税額も多くなる事があるので、この特例を受けたい場合は、相続する人全員がこれに記入する必要があります。

第13表 債務や葬式費用の明細書


亡くなった方に借り入れがある場合は、それも相続することになります。
その場合マイナス財産としてプラスの財産からこの分を差し引くことができます。
また、葬儀費用も同様に差し引くことができるので、その場合は記入の必要があります。

第14表 


相続した日からさかのぼって3年以内に、亡くなった方から譲り受けた財産があれば、その分にも相続税が発生します。
贈与されていた財産がある人は、この表も記入する必要があります。

第15表 相続財産の種類別価額表


第11から14表までの内容を記入します。

第1表~第2表


第9~15表で財産の洗い出しが完了しました。ここからいよいよ相続税の計算をしていきます。

第1表 相続税の申告書


第9~15表までの内容をもとに申告書に記入していきます。申告書に以下の5つの付表が付いてきます。

● 付表1:納税義務等の承継に係る明細書

● 付表2:還付される税額の受取場所

● 付表3:受益者等が存しない信託等に係る相続税額の計算明細書

● 第1表の付表4:人格のない社団等又は持分の定めのない法人に課される相続税額の計算明細書

該当する場合に記入しておきましょう。

第2表 相続税の総額の計算書


相続する人が誰なのか、いくら相続するのかを書きます。
表の下部に「相続税の速算表」があり税率がわかるので、それを参考に計算すると良いでしょう。

第3表 農業相続人がいる場合の算出税額の計算書


亡くなった方が農業を自分の土地で営んでおり、その農地を相続し農業をする場合、納税が猶予される特例があります。
その場合はこの表に記入します。

第4〜8表:控除計算と最終的な相続税の算出


第4表から第8表は控除や減額についての計算書です。

第4表 相続税額の加算金額の計算書・暦年課税分の贈与税額控除額の計算書


・相続税の加算金額
亡くなった方から財産を相続する人の中に「配偶者」「こども」「親」以外の続柄の人が居れば、2割加算した相続税を納めなければなりません。
該当する場合はここに記載します。

・暦年課税分の贈与税額控除額
亡くなった人から過去3年以内に贈与されたものがあればここに記入します。

第5表 配偶者の税額軽減額の計算書


相続人が亡くなった方の配偶者だった場合「1億6,000万円」「配偶者の法定相続分=遺産の2分の1」のどちらか金額の大きい方までは、控除の対象となり課税されません。
該当する場合は記入します。

第6表 未成年者控除額・障害者控除額の計算書


相続する人が未成年の場合「相続時から20歳になるまでの年数 × 10万円」が控除されます。
また、障害のある人が相続する場合もこの表で控除が受けられます。どちらか該当する場合は記入しましょう。

第7表 相次相続控除額の計算書


亡くなった方が過去10年以内に別の相続を受けた事がある場合、今回相続する人は一部控除が受けられる制度です。
該当する場合は記入しましょう。

第8表 外国税額控除額・農地等納税猶予税額の計算書


相続する物が海外にある場合(土地家屋など)そちらの国でも相続税を払う事になります。
その場合、二重課税になる事を防ぐためこの表に記載します。該当する場合は記入しましょう。

提出期限内に間に合うよう完成させる


相続税の申告書は、記入する表も添える資料も多いので、1人で行うのはとても大変です。

相続税には「相続が発生した日の翌日から10ヶ月以内」という提出の期限があります。
この期限を1日でも過ぎてしまうと延滞税が加算されてしまい、各種特例や控除が使えなくなる恐れもあります。

また、提出がギリギリだった場合に不備が見つかると、再提出の間に提出期限を迎えてしまい、結果延滞税が加算されてしまうこともあるのです。
このような事を防ぐためにも、早めに動き、場合によってはプロにお任せするのも良いでしょう。

大切な方が亡くなったばかりで大変な時期ではありますが、1つずつしっかり確認しながら早めの提出を心がけましょう。



はじめての相続編集部


情報提供と専門家マッチングで円滑な相続税の手続きをサポートすることをミッションに掲げた、マッチングWebメディア「はじめての相続」の編集部です。
出版社が運営していることが強みで、「利用者目線」と「わかりやすさ」を心掛けて相続に関する記事を発信しております。
子育て中のママや学生など、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。

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